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Windows開発環境完全体~ターミナル編~

Windows開発環境完全体~ターミナル編~

この記事の文字数は、4,706 文字です。

Linuxをシェルコマンドで操作する上でターミナルソフトは必須です。 Windowsでのターミナル操作って、コマンドプロンプトかPowerShellだけだと思っていませんか? もう2つとも使わなくて良いですよ。 僕らには「Windows Terminal」があります。

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WSL2

こんにちは。ナオツです。

以前、WindowsでWSL2をインストールすることによって、Macと同じLinux開発環境を手に入れられることをご紹介しました。

WindowsにWSL2をインストールする方法はこちら

このままでも開発はできるのですが、もっと便利にできたら素敵じゃないですか?

そこで何回かにわけて開発環境を便利にするTipsをご紹介しようと思います。

今回は開発では必須の ターミナル編 です。

標準ソフトは基本使わない

WSL2は仮想マシン

ターミナルの説明の前にWSL2について補足させてください。

実は、WindowsとWSL2は別のマシンです。 WSL2は、簡単に言うと 「むっちゃ起動が早い仮想マシン(VM)」 なんです。

仮想マシンとは、OSの中で別のOSが起動するのをシミュレーションしているような状態です。

Windowsの中でWSL2というソフトウェアを使って、UbuntuというLinux OSを起動させているのです。

Windows標準ターミナルは使わない

Macだとターミナルソフトが標準でインストールされていて、最初からBash(シェル)コマンドを実行できます。

シェルとは 広義のシェルの意味を問うと奥深いんですが、 エンジニアの現場で「シェル」といったらLinuxをコマンドラインで操作するためのソフトウェアです。 シェルだけでも記事が書けそうなので、いつか書きます…

Windowsで使える標準のターミナルソフトは、

  • コマンドプロンプト
  • Windows PowerShell

の2つです。

普段の業務で、これらのターミナルからWSL2のLinuxを操作することは基本ありません。

わざわざWSLに接続するコマンドを打たないとWindowsの世界からWSL2の世界に移動できないからです。

毎日開発するのにこれは面倒です。

Ubuntuアプリも使わない

WSL2をインストールする手順で Ubuntu 20.04 LTS をインストールしたかと思います。

こんな画面が起動したの覚えてますでしょうか? Ubuntu初期ターミナル

これもターミナルです。

最初からWSL2のUbuntuを起動してくれます。

これでええやん?

と思われるかたもいらっしゃるでしょう。

これ、、、

むっちゃ使いづらいです・・・

Linuxはすべての操作をコマンドラインで行います。

短いコマンドならば問題ないですが、長いコマンドだと打ってるだけでモチベが下がってきますよね(笑)

そういうとき皆さんはコピペすると思います。

  • どこかのサイトからコピペ
  • 既存のコードからコピペ

コピペといえば、Windowsユーザーなら「Ctrl + C」→「Ctrl + V」ですよね?

この鉄の掟は破りたくないものです。

でも、このUbuntuターミナルのコピペは「Ctrl + C」→「Ctrl + V」が使えません。

なんと、

  • 文字列をドラッグ:コピー
  • マウス右クリック:ペースト

なんです。

これは 辛いですよね。

設定で変えられますが、、、

Ubuntuターミナル設定

  • Ctrl + Shift + C: コピー
  • Ctrl + Shift + V: ペースト

この変更も結構辛いものです。

Windowsユーザーは「Ctrl + C」→「Ctrl + V」という操作が無意識レベルで定着してしまっているからです。

Windows Terminal

分割表示もできてコピペも可

Windows Terminalとは、Microsoft Storeから無料で入手できるターミナルアプリケーションです。

無料っていいですね。

さっそく起動させてみましょう。

こんな感じ。 Windows Terminal

ちなみに僕のPCではUbuntu 18.04 LTSがインストールされていますが、Ubuntu 20.04 LTSとほとんど変わりません。(そろそろアップデートせねば…)

上の画像からわかる通り、新しくタブを開くとき(タブの「+」の右にある下向き矢印ボタンを押下)、

  • Ubuntu
  • コマンドプロンプト
  • PowerShel

を選べるんですね。 ※前にAzureの勉強をしてたことがあって、Azureのシェルもメニューに入っちゃってます(笑)

WSL2シェル・コマンドプロンプト・PowerShellを選んで起動できるんです。

また、垂直方向または水平方向に分割表示が可能で、Macのターミナルと使い勝手は変わりませんね。

しかもしかも!

「Ctrl + C」→「Ctrl + V」でコピペ可能 なんですね。

これ生産性に関わるとこなので、めちゃくちゃ大事です。

さらに便利な設定

WSL2起動時のデフォルトディレクトリを設定

WSL2のUbuntuを起動すると、デフォルトディレクトリが/mnt/c/Users/USERNAMEになってしまいます。 これは不便ですね。

普通のLinuxやMacと同じく/home/{wsl2のUser}にしたいところです。

変えましょう。

上の画像で紹介した「下向き矢印ボタン」を押下すると、Ubuntu・コマンドプロンプト・PowerShellのほかに「設定」という項目があるので、開いてみましょう。

そうすると「setting.json」という設定ファイルが開かれます。

僕はVS Codeというエディターで開きました。

現時点で設定はGUIでなく、設定ファイルを直接編集することになります。

デフォルトディレクトリを設定

WSL2(画像だとUbuntu-18.04の部分)のstartingDirectoryを上記のように変更します。

ユーザー名のところは、WSL2をインストールしたときに入力したユーザー名にしてくださいね。

デフォルトのプロファイルをWSL2に変更

毎回「下向き矢印ボタン」から「Ubuntu」を選択するのは面倒です。

上の画像で「+」ボタンを押してもターミナルは起動するのですが、 デフォルトでPowerShellが起動してしまうんです。

これは不便ですね。

普段の業務でPowerShell使うことはほとんどありません。

そこでこの設定を変えていきます。

デフォルトのプロファイルをWSL2に変更

設定ファイルのdefaultProfileの部分を変更します。

WSL2・コマンドプロンプト・PowerShellには、それぞれguidというWindows Terminalが識別する個別IDが発行されています。

defaultProfileにWSL2(画像だとUbuntu-18.04)のguidを設定することで、デフォルトでWSL2のターミナルが起動するようになります。

また、この設定ファイル上でフォントの設定などもできますので、いろいろ試してみてくださいね。

まとめ

いかがだったでしょうか?

Windows Terminalを使えば、開発を進める上でかなりコマンド操作が使いやすくなります。

設定もいくつか変えることで、普段の業務で無駄なことを一切せずに、WSL2のUbuntuにアクセスし、すぐに仕事が始められます。

とくに難しいことなかったですよね?

これであなたのターミナルはMacと同等です。

おめでとうございます。

それでは、次回ももう少しWindowsの開発環境をアップグレードしていきましょう。

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