今までのコピペは本当のコピペじゃなかった?正しいコピペの方法教えます

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エンジニアに限らず、ブロガーや事務作業をされる方で必須のアクション。 それが「コピペ」です。 キーボードだけの入力は効率が良いとは言い切れません。 このコピペ自体をパワーアップできるTipsを紹介します。 正直、生産性爆上がりですよ。
目次
こんにちは。ナオツです。
以前、開発業務をする上での「コピペの重要性」を説明しました。
コピペは開発業務に関わらず、PCを使うあらゆる作業において生産性アップが期待できます。
僕の持論ですが、
コピペ=生産性
といっても過言ではないと思っています。
キーボードで書くということがいかに生産性が悪いかというと、
タイプミス があるからです。
「タイピングを練習しろ!」 っていう方もいらっしゃるかもしれません。
でも、どんなに練習してもミスがゼロになることはありません。
というか、そもそもタイピングを極力しないで成果物が完成できれば一番よくないですか?
20秒かけてキーボードで100文字入力するんだったら、2秒で100文字コピペのほうが早いじゃないですか。(笑)
しかもコピー元が間違いないなら、当然タイプミスなど絶対に起きません。
変更したい一部分だけ変更するようにすればタイピング量は劇的に減ります。
そこで、今回はコピペを極める方法をご紹介します。
どゆこと?
と思われるかもしません。
「Ctrl + C」→「Ctrl + V」以外にあるの? と。
あるんです。
クリップボードとは
クリップボードという単語を聞いたことがあるでしょうか?
クリップボードとは、何かコピーしたときに一時的に保存される領域のことです。
コピーした状態で違う文字列等をコピーすると、以前のクリップボードの情報は消失してしまいます。
この仕様のおかげで、
- コピーするたびに別のドキュメントに移っては、エディタにペースト
- さっきコピーしたのに、またドキュメントに戻ってコピーし直す
なんてことを繰り返してませんか?
非常にめんどくさいですよね。
過去のクリップボードは見れないんでしょうか?
結論、見れます。
Cliborでクリップボードの履歴管理
Clibor(クリボー)というツールを使えば、簡単にクリップボードの履歴管理ができるようになります。
インストール方法
Cliborは下記のリンクからインストール可能です。
zipファイルがダウンロードされます。 解凍したら「Clibor.exe」が入ってますのでそれをダブルクリックで実行するだけです。
実行するとタスクバーにCliborが常駐アプリケーションとして表示されるようになります。
使い方
コピーしたとき、いちいちCliborに保存する操作は不要です。 Cliborが起動していると勝手に一覧に溜まっていきます。
では、その一覧から過去のコピー情報を取得するにはどうするか? デフォルトでは 「Ctrl 2連打」 で取得できます。
なかなかファンキーな仕様ですが、慣れてくるとトトンっとCtrlキーを叩いて、Cliborを使えるようになります。
この中から使いたいデータを選択するとクリップボードに保存されます。 そこで改めて「Ctrl + V」すれば、そのデータがペーストできるという仕組みです。
見た目も一行ごとに色分けされていて、見やすいですよね。 ちなみにこの色の設定も自由に変更できます。
定型文の登録
履歴の上限数は設定から変更できますが、それでも上限があります。 上限を超えたデータは一番下から削除されていきます。
「よく使うんだけど、いつも気が付くと履歴の一覧から外れてしまう・・・」
こういう場合に便利なのが「定型文への登録」です。
一覧で登録したいデータのところで右クリックすると「定型文に登録」というメニューがあるので「グループ1」か「グループ2」に登録が可能です。
上部に「クリップボード」と「定型文」のタブがありますので、「定型文」に移動してみましょう。
今「グループ1」に登録している定型文の一覧が取得できます。 僕が登録しているのは、
- slackでの朝の挨拶文
- 作業報告のひな形
- Reactのcomponentのひな形
- 打つのがめんどくさい長いコマンド
- Twitterのハッシュタグ
などです。 これを使いこなせるようになると、かなり作業効率がアップすること間違いなしです。
ちなみに上部「定型文」タブで右クリックすると「グループ2」を表示することができます。 データのカテゴリに合わせて使いこなしましょう。
PC起動時にCliborも起動する
WindowsアップデートなどでPCを再起動することがあるかと思います。 Cliborはそのたびに手動で起動しないといけないのが欠点です。 常駐のアプリケーションではないんですね。
そこでPC起動時にCliborを起動させるようにします。
タスクバーのCliborのアイコンを右クリックし、設定に進みます。
表示された設定画面の左下にある「スタートアップへ登録」を押せば完了です。
書式を無視できる
Cliborの使い方は他にもあります。 Cliborの履歴に登録されたクリップボードのデータからは「書式」の情報が消失してしまいます。 例えばExcelなどのスプレッドシートで、文字の色や大きさなどの情報は無視されるのです。
これを覚えておくと、書式が必要ないときのペースト方法として利用できます。 Excelなどでは「貼り付けオプション」などから同じ操作が可能ですが、正直Cliborを使った方が早いです。 これ、意外と重宝します。
注意
ここで注意点です。 定型文には、パスワードなど重要なセキュリティに関わる文字列は極力保存しないようにしましょう。
プログラムのテスト用に使うパスワード(漏洩しても問題ないようなもの)であれば大丈夫ですが、 Cliborの履歴は、最初にインストールしたClibor.exeと同じディレクトリに保存されています。
これが盗まれると情報漏洩につながります。
逆にPCを新調して、Cliborの履歴を移行したいときは、 Clibor.exeが入っているフォルダごとコピーしてしまえば簡単に移行できる ということです。
Windows以外にもあります
MacとLinuxにも同じようなソフトがあるので、ご紹介します。
MacのClipy
Macにもコピーの履歴管理ソフトがあります。 僕が使ったことあるのは、「Clipy(クリピー?)」というソフトです。 詳しくはこちら
クリップボード履歴表示のショートカットキーは自分でいろいろ変更できます。 当時「Ctrl + Shift + Z」にしてました。 また、その履歴は5つくらいのタブごとに50件ずつくらい管理できるので、かなりの量を保存できます。
しかし、欠点が2つあります。
- すべての行が同じ色で探しずらい
- 「定型文」の登録ができない
これでは生産性がいまいちです。 なぜなら欲しい文字列にアクセスするための時間がより長くなってしまうからです。
僕は何年か前にMacを使用していたときに、このソフトを使用していました。 それまでWindowsのCliborを使用してきた僕にとっては、非常に生産性の低さを感じました。
LinuxのClipit
僕は、WindowsにWSL2がリリースされる前にLinuxデスクトップを使っていました。 Linuxはサーバーとして使われるだけでなくUbuntu Desktopというリッチなデスクトップ環境も構築できます。 その際、クリップボードの履歴管理ソフトを求めた結果「Clipit(クリピット?)」に行きつきました。
ただ、これもMacの「Clipy」と同じ2つの欠点を持っています。 当時、実にイライラしながら使っていたのを覚えています。
やはりクリップボードの履歴管理はWindows一択と言えるでしょう。
Windows標準の履歴管理機能はイマイチ使えない
実は最近になって、Windowsの標準機能としてクリップボードの履歴管理機能が使えるようになりました。
「Win + C」→「Win + V」で利用できます。 しかしやはり同じ欠点があり、定型文登録が使えないのと履歴探しが大変なのです。
ただ、こちらは画像などのデータも保存できるようです。 これはCliborにはない機能なので、お仕事によっては使い分けることで生産性がアップする可能性もありますね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回はコピペの拡張として、Cliborというツールをご紹介しました。
コピペの操作は、「Ctrl + C」→「Ctrl + V」が標準かと思いますが、 キーボードによってもコピペのしやすさが違います。
是非使いやすいキーボードを選んで、コピペを極めてください。
コピペを制する者は、生産性を制する。
では、また。